昨日の探究の授業ではルワンダからルダシングワ真美さん、ガテラさんをお呼びして、国際理解講演会を行いました。真美さんには昨年も来校頂きましたが、今回は4年ぶりの来日となるルワンダ人 のガテラさんにも来校頂き、ガテラさんがスワヒリ語で話をし、真美さんが通訳しつつ、ルワンダで実施している義肢装具士プロジェクトのお話を聞きました。
1994年のルワンダ大虐殺という悲しい過去を抱える国ですが、そこで足を失った方々に無償で義足を作ったところから始まったプロジェクト。既に20年以上の活動となっているとのことです。
講演の中で印象に残った言葉は「出会いが自分の将来を変える」「相手に何ができるか・何をしたいと思っているか」という言葉です。真美さんが義肢装具士としての活動を始めるようになったきっかけは、ガテラさんとの出会い。ガテラさんに認めてもらいたいという一心で義足を作り始めるようになったエピソードに生徒は興味津々でした。
真美さんから1時間ほどの講演をいただいた後、グループで真美さん・ガテラさんへの「本質的な問い」を作り、グループの代表が質問をしました。 「真美さんとガテラさんの出会いのきっかけは?」「ルワンダでの流行っているものは?」「レストランでの人気メニューは?」という生徒が気になっている質問から、 「民族対立後、1つの国になるにあたって、今も障害になっていることはないのか?」 「日本とのつながりを保っていくために必要なことは何か?」といった本質的な深い問いを投げかける生徒もいました。探究学習の大事なポイントは「問いの設定」になります が、生徒の「質問力」が上がっていることを率直に感じました。積極的に自分から質問しようとする生徒がいたのも、素晴らしかったです。
義肢装具の作り方、費用などの質問から、義足と義肢装具の違いや実際にガテラさんが装着されているものを見せて頂き、よりリアリティーのあるお話となりました。
最後はESS国際交流部の生徒が、真美さん・ガテラさんに感謝の気持ちと学んだことを伝えました。 「皆で作ったハウスが壊されるという悲しい出来事があっても、また一から慰め合ってお家をつくるたくましさが印象的でした。色々な人に助け、助けられる、そんな関係が一番大切だと改めて実感することができました。」という言葉がありました。
困難の中にも希望の光がある。瓦礫の中から顔尾を出した猫、壊された建物の瓦礫を拾う子供たちから、生きる力、生きる欲、したたかさを感じそれが、真美さんを困難から立ち上がり、前進するきっかけになったとのこと。そんな「勇気」をもらう貴重な時間だったと思います。どんな経験も、自分の生きる糧になるはずです。生徒には今回のお話を心に抱き、進路実現に向けて諦めず取り組んで欲しいと思います。
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