校長あいさつ

         

山形県立上山明新館高等学校
校 長 加 藤 千 恵

 本校は、上山高等学校と上山農業高等学校を前身とし、平成5年に開校、昨年度に創立30周年を迎えました。記念として生徒会で「未来を拓く 若人われら 個性輝く 三つの力」というスローガンを策定しました。本校の校歌の歌詞は山形県出身の詩人、吉野弘氏によるものですが、生徒たちはそこから「未来」「若人われら」という言葉を引き、普通科、食料生産科、情報経営科の三つの学科の生徒たちが、それぞれの学科で力を付け、これからの未来を自分たちが切り開いていくのだという決意を表しました。
 本校の特色を三つ挙げます。
 1「進路の明新」~多様な進路希望を実現する~
 本校の生徒の進路志望は、国公立大学・私立大学・医療系専門学校、省庁校などへの進学、民間企業への就職・公務員、と、実に多岐にわたります。ありとあらゆる進路希望にきめこまやかに対応し、進路希望の実現を目指すのが上山明新館高等学校の進路指導です。
 2「部活の明新」~学校生活の充実と豊かな人間性の育成~
 本校には15の運動部と10の文化部があり、ほぼ全員が部活動に参加しています。強化部として、女子バレーボール、女子バスケットボール、弓道、レスリング、吹奏楽を指定していますが、他にも陸上競技、情報処理、囲碁・将棋、美術・イラストが全国大会や東北大会で活躍しています。競技力向上だけでなく、楽しんで活動することや部員同士の親睦を通して学校生活の充実と豊かな人間性の育成を目指しています。
 3「授業の明新」~特色ある各学科の学びとこれからの社会で生きる力をつけるための「学びの転換」~
 普通科は、生徒の多様な進路実現にむけて、態度(学ぶ意欲)と能力(知識・思考力)の定着に力を入れ、将来は高等教育を経て県内外で活躍できる能力の育成を目指します。食料生産科では、2年生から園芸コースと食品コースに分かれ、体験することに重きを置きながら地域に根ざした農業学習を進め、地域課題へ積極的に関わり自ら解決しようとする意欲と実践力を育てます。情報経営科では、2年生から「会計」か「プログラミング」を選択し、情報社会の進展と経済・地域社会の変化に柔軟かつ鋭敏に対応し、発見した課題について自ら解決しようとする意欲ある人間を育成します。
 また、今年度より本校は、従来の定期テストを廃止し、日常の授業でのパフォーマンステストやレポート、単元毎のテスト等で形成的評価を行い、それを生徒の学習にフィードバックしていきます。この「学びの転換」を通して、知識の習得にとどまらず、それを思考や判断に繋げていく力や、自己の学習を主体的に組み立てていく態度の育成を目指します。

 上山明新館高等学校の校訓は「日日新 又日新」(ひびあらたに またひにあらたなれ)です。「一日一日、自らを省みて、新たな気持ちで努力を積み重ねることにより、自分を磨き、成長することができる。」という意味です。この精神のもと、よりよい社会の実現に貢献できる資質を育成していきます。