校 歌
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上山明新館高等学校 校歌制定の経緯
「新高校の校歌の作曲を誰にお願いしたらいいだろうか」と相談されたとき、「詩を先にお願いして、その作詩者に作曲家を推薦してもらったらどうだろうか。そして作詩には是非我が山形県出身の詩人吉野弘氏をお願いしたい」と申し上げたように記憶している。その後、校長始め多くの人々のご尽力により、吉野氏が作詩をお引き受けくださり、氏の推薦で作曲を髙田三郎氏にお願いすることとなった。
 髙田氏は、音楽界特に合唱界では超一流人である。合唱コンクールなどで出場団体の半分位が髙田氏の作品を演奏したような時代もあった。私が、新高校の校歌は吉野弘作詩・髙田三郎作曲だというと、音楽関係の友人はみんな「へえっ!どんな伝手でそんな大家にお願いできたの?」と驚く。校歌の作詩や作曲は大家によるものでなくても一向にかまわないのだが、長く歌い続けられるということを考えたとき、少し違ってくるような気がする。現に県内の幾つもの高校で、大詩人や大作曲家による校歌を、文語調の歌詞だろうが多少古臭いメロディーだろうが、生徒達は「私達の校歌は○○氏の作詩だよ」「△△氏の作曲よ」と誇りをもって歌っているように感じられる。
 両氏は開校式典にもご出席になった。式典の前日、髙田氏が全校生徒に対して校歌の指導をしてくださったときのことを鮮明に記憶している。小柄な髙田氏の凄まじい迫力に1200人の生徒達も圧倒され、驚く程の大きな声で校歌を歌ったのだった。
 上山明新館高校の校歌は本当に素晴らしい校歌だと思っている。生徒達も、卒業してからも校歌を歌い、更に深く理解し、愛し、母校の校歌に誇りをもつであろうと確信している。
≪創立十周年記念誌 「校歌制定のことなど」より 旧職員(音楽) 坂野 洋子 先生≫