学校行事
創立93年記念式挙行 ~大場惠子同窓会会長の祝辞より~
 10月1日は山形北高創立93周年記念日でした。各クラスを会場にして、放送による記念式を行いました。その中で大場惠子同窓会会長からご祝辞をいただきましたが、大変感慨深いお話であったため、改めてご紹介したいと思います。

 本校のロータリーにある「伽羅の木」にまつわる大変貴重なお話をしてくださいました。本校の敷地内には、カラタチや日立桜、アンネの薔薇等、様々な木々があり、それらには植えた人、育てた人、毎日声をかけた人、たくさんの思いが込められています。その中でも1年中緑の木である伽羅の銘木は、昭和5年本校の第1回卒業生149名が卒業した際に寄贈され、同窓会も設立されました。伽羅の木は校舎移転の度に移植され、校舎のシンボルとなっていたそうです。これまで3回の移植を経て現在の場所に堂々とそびえたっていますが、根がしっかり張るまでは相当な苦労があったようです。
 先輩方がなぜ木を寄贈したのかについては、「草木塔(草木に感謝しその成長を願って建立されたと伝えられる石碑のこと)」の考え方があるとのことです。1本の木にも命があること、自然に感謝する気持ちを大事にすることは「命の教育」を伽羅の木を通して育まれていることになります。この木が爽やかでいきいきと良い香りを放ち、いつまでも元気であってほしいという先輩方の思いを私たち後輩は受け継ぎ、未来の希望へとつないでほしいと願われました。
 このように、大場同窓会会長は先輩方に対する尊敬の念や後輩への期待等についての思いを伽羅の木の逸話を通して伝えてくださいました。
 生徒の皆さんも登下校時に、改めて伽羅の木に目を留めてみてはどうでしょうか。
※「学校通信 緑陵10月号」より抜粋
(掲載№44)