ご あ い さ つ
 山形県立米沢興譲館高等学校ホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

 本校建学の歴史は古く、元禄10年(1697年)に設けられた米沢藩学館を前身とする300年以上の歴史を誇る伝統校です。安永5年(1776年)には、第9代藩主上杉治憲(鷹山)公が、これを再興され、その師細井平洲先生が中国の古典『大学』の一節「一家譲なれば 一国譲に興る」から「興譲館」と命名されました。その藩校以来の歴史も、まもなく250年の節目の年を迎えます。また、中学校令により旧制中学校として開校したのは、明治19年(1886年)で、今年で138周年となります。

 建学の精神は、今も教育精神「興譲の精神」(自他の生命を尊重する精神、己を磨き、誠を尽くす精神、世のために尽くす精神)として受け継がれています。これをもとに、本校では、高校生活とおして生徒に身につけさせたい資質と能力を、「興譲館3DOC(domain of competences)」やスクールミッション、スクールポリシーとして定めております。
 その実現に向け、現在は、探究科(国際探究科、理数探究科)と普通科からなる特色ある教育課程のもと、第Ⅳ期3年目となるSSH(スーパーサイエンスハイスクール)校、ユネスコスクールキャンディデート校としての多様な教育活動をとおして、探究し科学する心の育成を目指し教職員と生徒が一体となって取り組んでおります。また、姉妹校である台湾大附属高級中学をはじめ、海外の学校との国際交流も近年益々活発に行っており、生徒の学びのフィールドの拡大は、将来に向けた視野と可能性を大きく拡げていくものと期待しています。  部活動では、伝統の「文武両道」の校風を受け継ぎ、生徒それぞれが、互いに切磋琢磨しあいながら、日々努力と研鑽を積んでおります。令和5年度は、新型コロナ感染症に伴う活動の制限も緩和され、各部が精力的に活動することができました。全国高等学校選抜フェンシング大会男子学校対抗エペで全国3位に輝いたフェンシング部、東北新人高等学校陸上競技大会女子七種競技で優勝を果たした陸上競技部、全国高校生英語ディベート大会エッセイコンテスト優秀賞のESS部、全国高等学校総合文化祭で奨励賞、東北大学みらい型「科学者の卵養成講座」研究重点コース研究発表賞と最優秀賞に輝いたCSS部、また、全校生徒が所属するSSクラブでもスーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会審査委員長賞、国際プレゼンテーションコンテスト特別賞、OTIS Made to Communities2023国内予選特別賞など数々の栄冠を獲得し、全国に米沢興譲館の名をとどろかせております。
 今後とも、社会に開かれた窓としての生徒の探究的な学びや、興譲館生のたゆまぬ挑戦の象徴たる部活動が一層充実していけるよう、国内外の高等教育機関や関係校、各自治体、企業の皆様、地域の皆様の、御支援と御協力を何卒よろしくお願いいたします。

 米沢興譲館高校は、全校生が個々の目標を掲げ積極的に取り組み、高い志をもって挑戦を続ける学校です。探求的な学び、部活動、学校行事などに前向きに、ひたむきに取り組み、青春を謳歌する生徒らの姿を応援いただければ幸いです。
 今後とも本校教育活動へのご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
令和6年4月1日
山形県立米沢興譲館高等学校 第42代校長 吉田直史